社殿や聖域を取り囲むように設けられた垣のことを「玉垣」といいます。
伊勢の神宮では四重に垣を張り巡らしています。
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
これは古事記にある日本最古の歌で、須佐之男命の作られた歌です。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第1章の③玉垣と千木、鰹木について教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やす
第11回神社検定、令和5年6月25日(日)オンライン開催!
神社の建築様式
玉垣(たまがき)
神社のご本殿の周りには、木や石でできた低い柵がめぐらされています。
これを玉垣といい神社や神域のほか皇居の周囲にめぐらされた垣のことも玉垣といいます。
古代に屋外で神様をお祭りする際に、俗界と神域を区別し聖域を囲むために樹木で囲んだ柴垣が由来となっているようです。
玉垣の「玉」とは美称であり、実際は木や石、コンクリートで作られていて寄進者の名前が彫られていることもあります。
透垣 広く隙間がある
板垣 厚板が並んだもの
柴垣 古来より作られているもの
ご本殿の近くは瑞垣といい、外側は玉垣と呼ばれます。
また荒垣、板垣とも称され地域や神社によって違います。
千木(ちぎ)
千木は木材を交差して結びとめる古代の建築様式で、神社の屋根の両端にV字状に伸びている長い板木のことをいいます。
今では神社にしか見られなくなった、古代の皇族や豪族のために使われた建築様式が引き継がれています。
主に、神明造り、大社造り、春日造り、住吉造りの神社に見られます。
作られた千木を屋根につけたものを置千木といいます。
側面の三角の曲線に沿う部分が破風で、雨風から守るために破風板が張られて覆われています。
千木の先端が水平であれば内削ぎ、垂直であれば外削ぎといいます。
鰹木(かつおぎ)
屋根の上に水平に並べて均等に置かれているものは鰹木です。
鰹木は葺いた屋根を押さえるためのものですが、置かれている本数は神社によって違います。
偶数で内削ぎの屋根の神社は女神を祀っているとされます。
奇数で外削ぎの屋根の神社は男神を祀っているとも言われています。
玉垣と千木、鰹木についての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
神社でよく見かけるもので、もともと萱葺や檜皮葺などの葺き屋根を押さえるために置かれていたものとは何でしょうか?
- 千木(ちぎ)
- 鬼板(おにいた)
- 破風(はふ)
- 鰹木(かつおぎ)
①千木は古代において家屋を建てるために木材を左右より交差して結びとめた古代の建築方法に由来しています。
②鬼板とは鬼瓦の代わりに取り付ける棟飾りのことです。
③破風は屋根の端の三角に見えるところです。
答えは4 鰹木(かつおぎ)
問題2
伊勢の神宮などのお社でよく見かけるもので、もともと茅葺きや檜皮葺きなどの葺き屋根を押さえるために置かれていたものとは何でしょうか?
- 千木
- 鬼板
- 破風
- 鰹木
①千木とは、神社の屋根の両端にV字状に伸びている長い板木のことをいいます。
②鬼板とは、鬼板とは鬼瓦の代わりに取り付ける棟飾りのことです。
③破風とは、破風は屋根の端の三角に見えるところです。
答えは4 鰹木
過去の試験での出題
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- 平成25年6月2日 第二回神社検定 問4
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問3
コメント
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伊勢の神宮では、特別参宮章に応じて内宮に一番近い最神域の御垣内、内玉垣での特別参拝があります。