絵馬は、神々にお願い事をする際に本物の馬を奉納したことに由来します。
おみくじは、古代に亀の甲羅を焼きひび割れで占いをした「亀卜」に由来します。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第2章の⑮絵馬とおみくじについて教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
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絵馬
絵馬は、神社では絵馬掛けや絵馬殿に奉納されています。
絵馬の由来は、神様に奉納するための絵入りの額や板絵のことです。古来は神様にお願い事をする際には、本物の馬(神馬)を奉納していたことに由来します。
祈願や雨乞いなどのために奉納する際には、生きた馬を奉納していました。
生きた馬を奉納できない場合に、木彫りの馬や板に書いた馬の絵を奉納していました。
絵馬は、室町時代以降大型化していき、絵馬を掛け鑑賞するための絵馬殿が作られるようになりました。
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人は神に 願い 馬を奉る
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人は神に 願い事を書き 絵馬を奉納する
神馬
神馬(しんめ)は神様の乗り物とされ、雄馬であること、今も神馬がいる神社もあります。
馬の世話や維持に負担が掛かり困難な場合に、木馬、土馬、板立馬、石像、銅像、絵馬へとなっていったという説があります。
神馬さんがいる神社
【伊勢神宮】
【神田明神】
【多度大社】
【住吉大社】
【日光東照宮】
【上賀茂神社】
【吉川八幡神社】
【相馬中村神社】
【金刀比羅宮】
【小室浅間神社】
【石切劔箭神社】
【大和国鹿島香取本宮】
【丹生川上神社下社】
おみくじ
おみくじは、御籤(みくじ)に御(お)をつけておみくじと呼ばれるようになったといわれています。
おみくじはよく木に結ばれていますが、「願いが結ばれるように」という思いからきているそうです。
おみくじは、神様からの教えですので何度も引くのは厳禁です。
おみくじの起源は?
御御籤(おみくじ)の起源は、古代に遡ります。現代のような形式の起源は鎌倉時代とされています。
古代では亀の甲羅を焼いてひび割れで神様の意向を占う「亀卜」というものが行われていました。
「日本書紀」の中では、有間皇子がひねりぶみを選び取り謀反を占ったという記述があります。
和歌山県の藤白神社には有間皇子神社があり、歌碑があります。
「藤白の み坂を越ゆと 白たへの わが衣手は ぬれにけるかも」
四鏡の「増鏡」には、1242年に鶴岡八幡宮で後継天皇を決める際に、くじ引きで後嵯峨天皇の即位が決まったという記述があります。
室町幕府六代将軍の足利義教(あしかがよしのり)は、石清水八幡宮でのくじ引きによって決められ「くじ引き将軍」というあだ名があります。
現在の形式のおみくじは、「天竺霊鬮」といわれており、比叡山の元三大師堂の「元三大師百籤(観音みくじ)」が元祖とされていて、100本中に大吉16本、吉35本、その他の吉19本、凶30本という割合が決まっていました。ここには「おみくじ発祥之地」という石碑が建っています。
観音みくじは漢詩が使われていたため仏教色が強く、明治時代の神仏分離令の後に神社では和歌が使われるようになりました。
おみくじの語源は?
御御籤(おみくじ)の語源は、「公事(くじ)」という説や、「串(くし)」ともいわれています。
ほかにも「抉る(くじる)」からきているという説や、「奇し」ともいわれ諸説あります。
仏教では「神」を「仏」と当て字にした「御仏籤」とも書きます。
大吉は凶と紙一重?
易では、大吉は今が最高でこれより下り坂になるとされ、凶はこれから上がっていくと考えられていました。
昔は「平穏無事こそ最も尊い」とされ、「平」のおみくじが歓迎されました。
今でも「平」を使っているのは、京都の賀茂神社、石清水八幡宮です。
絵馬とおみくじについての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
平安遷都後に、吉野の丹生川神社と並んで祈雨、止雨の神として朝廷から崇敬を受けた神社とはどこでしょうか?
- 廣瀬神社
- 愛宕神社
- 龍田大社
- 貴船神社
答えは4 貴船神社
問題2
神社の「門」にあたり、神域と俗界を分ける結界にもあたるものとは何でしょう?
- 鳥居
- 玉垣
- 狛犬
- 手水舎
②玉垣は社殿や聖域を取り囲むように設けられた垣のことをいいます。
③狛犬は邪気を祓い神前を守るという意味から拝殿前や参道に設置されています。
④手水舎は参拝の前に身を清めて神様の前に出る準備をするところです。
答えは1 鳥居(とりい)
過去の試験での出題
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問1
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問27
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