鏡と御幣についての問題です。神社にお祀りされている神様は具体的な姿や形は持ちません。鏡と御幣は、神様の依代のうちの一つであり神様の存在と威厳を示し、御神前を飾るものともされています。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第2章の⑬鏡と御幣について教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
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鏡
鏡は、古代から宗教的な意味を持って使われてきました。
鏡は、古墳や遺跡などから剣や勾玉などとも一緒に、これまでに多く発掘されています。
鏡は、古事記の中では天照大御神様が天石屋戸にお隠れになった際に、物語の中に出てきます。
天孫降臨の際、天照大御神は瓊瓊杵尊に、天の岩戸から天照大御神を出す際に用いられた勾玉と鏡と草薙の剣を授けました。(宝鏡奉斎の神勅)
この鏡を私の御霊と考え、私自身を祀るように仕えなさい
wikipedia掲載画像の瓊瓊杵尊は鏡を胸に抱いています。
神社にある真榊は神道の理念を象徴するものですが、こちらにも三種の神器が使われています。
御幣-ごへい
古代では、布は大変貴重であったため神様への御幣の「幣」は布を意味しています。竹や串に挟んで奉りました。後に紙を使うようになり、紙垂もつけるようになりました。
御幣の作り方は、紙で作った紙垂を幣串に挟んで、麻や絹を縛り付けたものです。
井戸にも置かれています。
御幣は、神様の依代としても、御神前を飾るものとしても、お祓いの道具としても使われます。
紙垂-しで
紙垂の起源は、天照大御神が岩屋にお隠れになった際に行った祭りの中にでてきます。
榊に楮(こうぞ)の白い幣帛と麻の青い幣帛を垂れかけたとされています。
紙垂も、木綿や麻から次第に紙がつかわれるようになりました。
切り方や折り方も、吉田流、白川流、伊勢流など様々な作法が生まれました。
吉田流の紙垂は前に前にと折るもので、しめ縄によく見られる形です。
紙垂の形の由来
●白い紙を交互に切り割くことにより無限の拡がりを表わしているとされます。無限に拡がる御神威を象徴しているとの説があります。
●注連縄本体は雲を表していて、シメの子(均等に下がっている藁束)は雨を表しているといいます。そして、紙垂は稲妻や稲光、雷を表わしているという説もあります。
古代では、稲妻が稲の豊作をもたらすと考えられいたのでこのような形になったのかもしれません。
雷の語源は「神鳴り」だといわれています。
稲妻の光と雷の大きな音は神の所業と思われたのかもしれません。
鏡と御幣についての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
天の香具山の( ア )を根から掘り出して、上枝に( イ )を取り付け、中枝に八咫鏡を取り付け、下枝に白和幣・青和幣を取り付けて、これらのものはすべて布刀玉命に太御幣として持たせて天石屋戸の前に掲げさせ、天児屋命に祝詞を申し上げさせました。
( ア )に入る言葉はなんでしょう?
- 真桜木
- 真楓木
- 真賢木
- 真楠木
答えは3 真賢木
問題2
( イ )にはいる言葉はなんでしょう?
- 日影の鬘(かずら)
- 十拳の剣(とつかのつるぎ)
- 八坂の勾玉(やさかのまがたま)
- 尻くめ縄(しりくめなわ)
答えは3 八坂の勾玉
問題3
『日本書紀』では、天照大神は天孫降臨に際し、鏡、勾玉、剣の三種の神器を与えて「この鏡は私だと思って同じ御殿に祀りなさい」との「神勅」が下されたとしています。
この神勅のことを何というでしょうか?
- 天上無窮の神勅
- 斎庭の稲穂の神勅
- 宝鏡奉斎の神勅
- 神籬磐境の神勅
①天上無窮の神勅とは、皇孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が地上に降りられる際
②斎庭の稲穂の神勅とは、「宝鏡奉殿の神勅」の続きの文章
④神籬磐境の神勅とは、高皇産令尊が天児屋命、太玉命に勅した
答えは3 宝鏡奉斎の神勅
過去の試験での出題
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問78
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問79
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問91
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