神社で行う結婚式は、大正天皇の御婚儀が始まりとされています。
一般には、明治時代になってから、現在のような形式での神前結婚式が広く昔及するようになりました。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第4章の53神神前結婚式について教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
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神前結婚式は、当時皇太子だった大正天皇のご婚儀が行われたことにはじまります。
明治時代になると、現在の神社で行われているような形式での神前結婚式が一般にも広く昔及するようになっていきました。
神前結婚式
神前結婚式は、明治33年5月10日4月に当時の皇太子殿下(大正天皇)と九条節子様(貞明皇后)の結婚式により始まったとされています。
皇居内の賢所(かしこどころ)に於いて、皇室婚嫁令に基づいて結婚式が行われました。
この後、民間での神前桔婚式への関心が高まりました。
翌年、日比谷大神宮(現東京大神宮)に於いて、ご婚儀のご慶事を記念して皇太子のご婚儀にならって公開で神前模擬結婚式が行われました。
それ以前の一般の人の結婚式は家庭で行うことがほとんどでしたので、厳粛かつ神聖な神社のご神前で結婚の儀式を行うことは画期的なできごとでした。
それまでの結婚式は「結婚は神のお計らいであり、恵みである」という古くからの信仰のもと家庭で行われていました。
江戸時代に確立され、公家や大名はじめ、武士や庶民にまで広かっていたようです。
床の間に伊弉諾尊と伊弉冉尊を祀り神饌をお供えして行われていました。
こうして人々の関心を集め、その後は一般人の結婚式が同神宮で行われるようになりました。
大正元年に発表された夏目漱石の小説『行人』にも、結婚式の様子が描かれています。
これが土台となり、神社での神前結婚式は広く受け入れられ、一般的になったのは昭和20年代以降です。
戦後の住宅事情、食糧事情から自宅での式が困難だったためとも考えられます。
高度成長期に入ってからは地方でも都市化が進み、神前結婚式が多く行われるようになっていきました。
三献の儀 三三九度
神前結婚式の特徴は、「三献の儀」です。「三三九度」とも呼ばれています。
お神酒を一杯飲むことを一度、三度飲むことを一献とし、これを三献、つまり九度いただく作法のことをいいます。
これは、平安時代の公家の酒宴の作法とされたものですが、男子の成人を祝う元服などの儀式でも行われていました。
【三献の儀】
一献目「新郎→新婦→新郎」
二献目「新婦→新郎→新婦」
三献目「新郎→新婦→新郎」
このような順番でつがれていくのが丁寧な作法とされています。
現在の結婚式では、省略されており短くなっている場合があります。
一献目「新郎→新婦」
二献目「新婦→新郎」
三献目「新郎→新婦」
神前結婚式 式次第
神前結婚式の式次第は一般のお祭りの流れとほぼ同じです。
- 修祓
- 斎主一拝
- 献餞
- 祝詞奏上
- 三献の儀
- 誓詞(せいし)
- 玉串拝礼
- 親族杯の儀
- 撤饌
- 斎主一拝
神前結婚式についての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
神前結婚式は、あることがきっかけで明治以降に広く普及するようになりました。そのきっかけとは何でしょうか。
- 有名芸能人が神社で行った
- 皇室のご婚儀
- 有名作家が神社で行った
- 大ヒット小説の中で描かれた
答えは2 皇室の婚儀
過去の試験での出題
- 平成24年6月3日 第1回神社検定 問36
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