長野の諏訪大社は御柱祭で有名です。諏訪湖の傍に社があり主祭神は、建御名方神(たけみなかたのかみ)とその皇后である八坂刀売神(やさかとめのかみ)とされています。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第3章の㉗お諏訪さまについて教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
諏訪大社
諏訪大社は、長野県に鎮座し全国に1万社以上ある神社です。
諏訪大社の主祭神は、建御名方神(たけみなかたのかみ)とその皇后である八坂刀売神(やさかとめのかみ)とされています。
建御名方神(たけみなかたのかみ)は、古事記などの記述では出雲での国譲りの段の中で建御雷神(たけみかづちのかみ)に力比べで敗走したため,科野(信濃)国の洲羽海(諏訪湖)まで退き自らはこの地を出ないことを約束し服従しました。
この神を祀っているのが諏訪大社です。
諏訪大社 上社
諏訪大社上社は、本宮(ほんみや)と前宮(まえみや)からなります。
ご本殿はなく、磐座(いわくら)をとおして守屋山を拝みます。

守屋山は、長野県諏訪市と伊那市との境にある標高1,651mの山です
諏訪大社 下社
諏訪大社下社は、春宮(はるみや)と秋宮(あきみや)からなります。
下社のでは、ご祭神は2月1日に春宮へお遷りになり、8月1日になると春宮から
秋宮へお遷りになります。
幣拝殿の奥の斎庭に立つ木をご神体としていて、春宮は杉、秋宮は一位の木をご神木としてます。
御柱祭
諏訪大社といえば御柱祭が有名です。
御柱祭は、804年第50代桓武天皇の時代に始まったといわれ、7年目ごとの寅と申の年に行われるお祀りです。
上社と下社それぞれで、山から樹齢200年程の樅の巨木を8本切り出し木遣りに合わせて人力のみで曳きまわし、それぞれのお宮の4隅に柱を建てます。

御柱に人を乗せたまま急斜面から落とす「木落とし」は祭りの最大の見せ場と言われています。
諏訪大社での御柱祭が終了すると、他の諏訪神社や関連の神社でも御柱祭が行われます。
諏訪信仰
お諏訪さまは,鍛冶(製鉄)の神様でもあり,水の神様でもあります。
建御名力神の「御名方」は製鉄に関連しているといわれています。
また、諏訪湖の「水の潟」ともいわれ水の神とされるからです。
さらに、風の神様としての信仰もあり、狩猟の神様としても崇められました。
軍神
諏訪大社は、古くから朝廷や武士からも崇敬されました。上社への崇敬は厚く、「南宮大明神(なんぐうだいみょうじん)」や「法性大明神(ほっしょうだいみょうじん)」という尊称で呼ばれました。
室町時代から戦国時代にかけて、「足利」「北条」「徳川」「武田」と多くの大名が崇敬しました。
諸大名からは武運を祈願し、「日本第一代将軍」と称えられ、武田信玄は戦勝祈願をし出陣の際には「南無諏訪南宮法性上下大明神」と書いた神旗を立て「諏訪法性兜」を身に付けて戦地に赴きました。
全国で1万社以上
諏訪信仰は、信濃の武士勢力とともに全国に拡大していきました。
お諏訪さまは、農耕,開拓の神様としても隔広いご神徳があったため、信濃国のみならず各地で勧請され全国で1万社以上の諏訪神社があります。
鳥居についての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
諏訪神社の総本社が長野県に鎮座する諏訪大社です。諏訪大社といえば、7年目ごと、寅と申の年に行われる祭りが有名です。

樹齢200年程の樅の巨木を切り出し、木遣りに合わせて人力のみで曳く勇壮なこのお祭りとは何でしょうか。
- 巨木祭
- 松礼祭
- 御灯祭
- 御柱祭
②松例祭は山形県の出羽三山神社のお祭りです。
③御灯祭は和歌山県の熊野速玉大社のお祭りです。

答えは4 御柱祭(とりい)
問題2
諏訪大社の御祭神は、つぎのうちどれでしょうか?
- 言代主神
- 大山津見神
- 建御雷之男神
- 建御名方神

答えは4 建御名方神
過去の試験での出題
- 平成24年6月3日 第1回神社検定 問20
- 平成25年6月52日 第2回神社検定 問23
お諏訪さまに関する10問クイズ
初級編(簡単な問題)
- 「お諏訪さま」とは主にどの神様を祀る神社の通称ですか?
A) 建御名方神(たけみなかたのかみ)
B) 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
C) 大国主命(おおくにぬしのみこと)
D) 菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
答え: A) 建御名方神(たけみなかたのかみ) - お諏訪さまの総本社はどこですか?
A) 諏訪大社(長野県)
B) 出雲大社(島根県)
C) 熊野本宮大社(和歌山県)
D) 北野天満宮(京都府)
答え: A) 諏訪大社(長野県) - 諏訪大社はどの神道の起源的要素と深く関係がありますか?
A) 山岳信仰
B) 海洋信仰
C) 農業信仰
D) 武道信仰
答え: A) 山岳信仰
中級編(少し難しい問題)
- 諏訪大社の上社に祀られる建御名方神の御神徳として正しいものはどれですか?
A) 五穀豊穣と水の恵み
B) 武運長久と風の神
C) 学問の神としての加護
D) 海上安全の祈願
答え: A) 五穀豊穣と水の恵み - 諏訪大社の独特な神事として知られる「御柱祭(おんばしらさい)」が行われる周期は何年ごとですか?
A) 5年ごと
B) 6年ごと
C) 7年ごと
D) 12年ごと
答え: B) 6年ごと - 建御名方神が出雲の神々から諏訪に至るまでの伝説の背景として正しいものはどれですか?
A) 出雲大国の統治争いに敗れて信濃に逃れたため
B) 天照大御神の命令で諏訪を開拓したため
C) 熊野から神々を連れてきたため
D) 祟り神として追放されたため
答え: A) 出雲大国の統治争いに敗れて信濃に逃れたため
上級編(難しい問題)
- 諏訪大社には「前宮」と「本宮」という特別な社殿がありますが、それらの違いとして正しいものはどれですか?
A) 前宮は神体山の麓にあり、本宮は祭祀の中心地である
B) 本宮は武士のための神社であり、前宮は農民のための神社である
C) 前宮は仏教の影響を受けた建物であり、本宮は純神道の建物である
D) 前宮は現在の神主の家であり、本宮は神職の宿舎である
答え: A) 前宮は神体山の麓にあり、本宮は祭祀の中心地である - 諏訪大社の御神体として具体的な建物ではなく崇敬される自然の要素はどれですか?
A) 湖(諏訪湖)
B) 山(守屋山)
C) 岩(磐座)
D) 森(神域の森)
答え: B) 山(守屋山) - 諏訪信仰において特に重要視される「風鎮祭(ふうちんさい)」の目的は次のどれですか?
A) 風害を防ぎ、農作物の収穫を守ること
B) 山岳信仰を広めるための儀式
C) 神職が行う厄払いの儀式
D) 武士の戦勝祈願を行う儀式
答え: A) 風害を防ぎ、農作物の収穫を守ること
超難関編(非常に難しい問題)
- 諏訪信仰における「ミシャグジ神」とは何を指しますか?
A) 土着信仰に基づく諏訪地方の守護神
B) 熊野権現の分霊として崇拝された神
C) 建御名方神の別名として用いられる称号
D) 出雲神話に由来する戦神
答え: A) 土着信仰に基づく諏訪地方の守護神
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