全国的にお宮(神社)があるお稲荷さんについて学びます。総本山は京都の伏見稲荷大社で、主祭神は宇迦之御霊大神です。
稲荷神社は日本で最も数が多く3万社以上あり全国の神社の三分の一を占めています。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第3章の㉔お稲荷さんについて教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
お稲荷さんについて
全国に多いお稲荷さんのご祭神の名前は、宇迦之御霊大神、保食神、御食津神などをご祭神としています。
この神々の名についている「うか」「うけ」「け」などの言葉は、食べ物を意味しています。
「稲荷」とは、稲を表し「稲成り」「稲生り」というように神が稲を荷っているという意味から「稲荷」という字になっていったといわれています。
伏見稲荷大社には、数多くの朱塗りの鳥居があります。願い事が「通る」「通った」というお礼の意味から江戸時代以降に鳥居を奉納することが広がったためといわれています。
農業の神、商売の神、漁業の神
古くからお稲荷さんは、農業の神様として広まってきましたがその後、商売繁盛の神としてや漁業の神としても信仰されていきます。
江戸時代になると、町や商店には朱塗りの鳥居とお稲荷さんの社が作られるようになります。
田の神、山の神
お稲荷さんには狐が多く祀られています。この狐は眷属でもあり、神様のお使いとされています。
「田の神」は、春になると山から降りてこられ、秋になり収穫が終わると山に帰り「山の神」になるとされていました。
狐は春になると山里に多くみられるようなることから、「田の神・山の神」のお使いであるお稲荷さんの神使とあるとされ又、御食津神が三狐津神と記述され、狐は神聖視されていきました。
初午祭
毎年2月の最初の午の日は「初午祭」が行われます。
これは、711年(和銅4年)の2月の午の日に、稲荷神が稲荷山三ヶ峰に鎮座されたことが由来とされています。
初午のお詣りは「福詣」とも呼ばれており、商売繁昌や家内安全を願う人々で賑わいます。
平安時代に京都の人が熊野詣の帰りに伏見稲荷に立ち寄り、杉の小枝をいただき身につける習慣が縁起物の「験の杉」となり、初午に有料で授与されます。
各家庭では稲荷神を招来するものとされて祀られます。
荼枳尼天
平安時代には、仏教の荼枳尼天と習合され東寺の鎮守神にもなりました。
寺院では、曹洞宗の豊川稲荷などでも初午の行事が斎行されています。
主祭神 御祭神
主祭神は「宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」
宇迦之御魂大神の名の他に、「保食神(うけもちのかみ)、御食津神(みけつのかみ)」などがお祀りされていることもあります。
いずれも「うか」「うけ」「け」という、食物の意味を持ちます。
このほかに、佐田彦大神、大宮能売大神、田中大神、四大神を合わせ祀り稲荷大神と総称されます。
起源・発祥
『山城国風土記』によると、711年(和銅4年)に秦公伊侶具が餅を的にして矢で射たところ、餅は白鳥になり山の峰に飛んでいきました。この山は稲荷山で重要な神域の一つです。
白鳥が降りた場所には稲がたわわに実っていたという記述があり、「イナリ」の社名になって伏見稲荷大社の創祀とされています。

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