神社で臨時に行われる大祭はいずれも重要な祭儀で、式年祭、鎮座祭、遷座祭、合祀祭、分祀祭があります。
特に式年祭、鎮座祭、遷座祭は神社にとって最も重要なご祭神に関わる祭典です。
ここでは、「神社検定テキスト 神社のいろは」第4章の㊺臨時の大祭について教えてくださいのページの内容を掘り下げて学習し、暗記しやすいようにスマホでも見やすい1ページにまとめてみました。
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式年祭
式年とはある一定の期間を表し、定まった年ごとに行われる祭典のことです。
神社にとって特に大事なご鎮座日などの、神社にゆかりのある日に基づくものが多いです。
3年、5年、10年、20年、30年、40年、50年、100年ごとなどに祭典が行われます。
伊勢神宮の式年遷宮は20年ごと
春日大社の式年遷宮(式年造替)は20年ごと
住吉大社の式年遷宮は20年ごと
賀茂御祖神社(下鴨神社)は21年ごと
出雲大社の式年遷宮は60年から70年ごと
諏訪大社の式年造営御柱大祭は6年ごと
鹿島神宮、香取神宮の式年大祭御船祭は12年ごと
佐伎治神社の高浜七年祭は7ねんごと
鎮座祭
神社が新たに創建され、御祭神が初めて鎮座される際に行われる祭典です。
最近では日光二荒山神社、奥日光にある華厳の滝近くに末社「華厳神社」が創建され鎮座祭が斎行されました。
遷座祭
社殿の造り替えの際、ご祭神をお遷しするときに行われる祭典です。
定期的に行われるものを式年遷座祭といいます。
式年遷座祭は、時を定めて社殿を一新し、神威の一層の高まりを願う祭儀です。
ご本殿から仮殿にご祭神をお遷しする祭典を仮殿遷座祭といいます。
完成後に仮殿からご本殿にお遷しする祭典を本殿遷座祭といいます。
ご祭神のご動座をともない、神社にとって最も重要な祭儀とされています。
令和3年には、鹿島神宮奥宮で御神体を仮殿へ移す
「下遷宮(げせんぐう)」の祭事が行われました。
御移しする際は、浄暗(じょうあん)の中で行われます。
社殿の造り替えは20年、60年など一定の月期をもって行われるものと、その神社の特別な理由により臨時に行われるものがあります。
式年とは、一定の期間のことを意味しています。
合祀祭
神社などに神霊を合わせ祀る祭祀です。
神社を合併する場合や、ご祭神を新たに増やす場合などに斎行されます。
本殿で祭神を一緒に祀る場合は、本殿合祀と称します。
境内に元の神社を移転し境内社とする場合などは、境内合祀と称します。
離れた飛地境内に移転し、境外社とする飛地境内合祀と称します。
分祀祭
ご祭神を分けて祀る祭祀です。
新たに創建された分社にご祭神を分霊「勧請」する場合などに執り行われます。
臨時の大祭についての問題です
これまでの神社検定試験で実際に出題された過去の問題です。
神社検定試験過去問題集に記載されたものを選んでみました。
問題1
社殿の造り替えなどに際して、ご祭神をお遷しするときに行われる祭典のことを何というでしょうか?
- 式年祭
- 遷座祭
- 合祀祭
- 分祀祭
答えは2 遷座祭
過去の試験での出題
- 令和元年6月16日 第8回神社検定 問36
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